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  [相続]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.26(相続させたくない相続人への対応について)

私には,妻と3人の子供がいますが,恥ずかしいことに,長男は,これまでに放蕩の限りを尽くしてきたような不肖の息子で,数年前に親子の縁を切ると申し渡して,家から追い出しましたので,現在は連絡も付かない状態です。

将来のことを考え,遺言で長男には一切相続はさせないつもりではありますが,私が亡くなれば,長男は,遺留分があるはずだから自分にも遺産をよこせと妻や兄弟に迫ってくることは,十分予想できます。

私としては,親子の縁を切ったとまで言い切っていますので,長男に一切相続させたくはないのですが,そのようなことはできるのでしょうか?
 
A.26

親子の縁を切ったと言われても,これはあくまで事実上の話に過ぎず,相続の際には,法的には何の効力もありませんので,ご質問にあるように,あなたのご長男が遺留分を主張してくれば,他の相続人等は,ご長男に遺留分相当の遺産は渡さなければならないことになります。

しかしながら,現実問題として,相続させるべきではない又は相続させたくない相続人がいる場合もありますので,法律では,相続に関して,欠格と廃除という制度が定められており,これに該当する場合には,該当する相続人は相続人としての資格を失うことになります。
まず,相続欠格についてですが,これは,被相続人を殺害する又は殺害しようとして処罰された場合や,被相続人の遺言行為に違法な干渉(遺言するにあたって詐欺や強迫をして遺言させた場合や,遺言書を偽造したり,破棄した場合等が該当します。)をした場合に,当然に相続資格を失うものです。

ただ,これはその相続人に,被相続人に対する犯罪行為があったり,社会的にも容認できない程度の相当悪質な非行があるということが明らかになっているという非常に特殊な場合ですので,相続欠格に当るようなケースはあまり多く見られるものではないと思ってもらってよいと思います。
次に,相続廃除ですが,これはご質問のような,相続人に被相続人に対する著しい非行や虐待,重大な侮辱があるケースで,被相続人の請求に基づいて,家庭裁判所での手続によって,相続資格を剥奪する又は遺言にて廃除する旨を記載しておき,相続資格を剥奪するという制度です。
ご質問では,あなたのご長男の放蕩の限りというのが,どの程度のものか分りませんので,ご質問のケースでご長男の廃除が認められるかは何とも言えないというのが正直なところですが,一般論としては,具体的な非行の内容が,客観的かつ社会的にみて遺留分の主張ができない程度に重大であることが要求されます。

つまり,こんな酷いことをするような子供が,遺産を欲しい等というのは厚かましすぎると誰もが疑いなく思う程度の非行があるというような状態であると思ってもらえれば分りやすいのではないかと思います。
実際には,相続廃除を認めることは,その相続人から遺産を受け取る権利を取り上げてしまうことですので,家庭裁判所の判断としては,相当慎重な判断がされているのが現状で,認められていないケースも多数あります。

そこで,どうしても廃除の申立をしたいとご希望なさるのであれば,専門家にご相談いただき,廃除が認められた事例を調べてもらった上で申立されるかどうか検討されることをお勧めします。
又,遺言によって廃除することを定めた場合であっても,遺言執行者によって,家庭裁判所に廃除の申立てをして,家庭裁判所で廃除の審判がなされた上で,その審判が確定しないことには,遺言による廃除が有効にはなりません。

廃除の審判手続においては,廃除される者の意見も原則として聴くのが相当であるとされていますし,廃除の理由があるかどうかも調べられることになります。

そして,家庭裁判所において,慎重な判断がなされるのは,廃除の申立てをする場合と同様ですので,必ずしも遺言に廃除する旨を記載したからといって,必ず廃除の審判(決定)がなされるという訳ではないことには注意が必要です。
ただ,法的に親子の縁を切る方法は無いのかという点から見て,相続に関しては,このように相続させない方法があるということは知っておいていただいてよいかと思います。
なお,遺留分については,相続とは異なり,家庭裁判所において許可を受ければ,被相続人が存命中であっても放棄することは可能ですので,ご質問のようなケースで,もし,ご長男とそのような話ができる可能性があるとおっしゃられるのであれば,遺留分の放棄ということをご検討いただくのも一つの方法です。
又,相続欠格,相続廃除を受けた方については,後日,被相続人より,欠格については宥恕(許すことです。)する,廃除については取消の申立をすることで,その方の相続資格を回復させることは可能です。
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