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  [相続]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.17(寄与分〔相続財産維持増加に貢献した相続人の取り分〕について)

長年病床に臥していた父が死亡しました。

遺言書はありませんでしたので,葬儀の際に,母と私と姉の3人で相続の話をしたのですが,姉は,法定相続分どおり4分の1は貰える権利があると強く主張しましたので,その場では話はまとまりませんでした。

姉の言い分が法律が定めるとおりだということは分ります。

ただ,母と私は,病気の父の介護を長年やってきましたが,父の介護は相当の重労働でしたし,特に母は長年の父の介護で心労も相当溜まっています。

私も両親と同居して父の介護を手伝ってきましたし,病院代等の支払で相当のお金も使いました。

これに対して,姉は結婚して遠方に住んでいることもあって,父の介護には一切関っておりません。

姉に父の遺産を渡したくないというのではありませんが,父の介護に要した手間や費用のこと等を考えると,母と私の方が姉よりも多少は多くもらえないものかと思ってしまいます。

法律では,寄与分という制度があるとの話を聞いたのですが,母と私の場合も,法律で姉よりも多くもらえることになるのでしょうか?
 
A.17

確かに,民法では寄与分といって,第904条の2第1項で「共同相続人中に,被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付,被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をしたものがあるときは,被相続人が相続開始の時において有した財産の価格から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし,第900条から第902条までの規定(法定相続分や遺言による相続分の規定です。)により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。」という規定があります。
つまり,寄与分というのは,被相続人の財産を維持するとか増加させることに,特別の貢献した方は,その貢献した金額については,相続財産からまず取ることができるという部分のことです。

そこで,寄与分が認められた場合には,相続財産全体から寄与分に相当する金額を差し引いた上で,残りの財産を相続人間で分割することになります。

但し,これは,まず相続人間の協議においてその金額を決めることになりますし,ご質問のようなケースではお姉様との間でそのような協議ができるかどうかについては否定的に思わざるを得ません。

そのような場合には,同条第2項で,相続人間で協議ができないときには家庭裁判所に請求して,家庭裁判所の判断で定めることとなっています。
又,寄与分に関しては,民法上の規定はこの一条だけしかなく,最終的には家庭裁判所の裁量によるところが大きいものです。

裁判上では,単に同居して介護をしていたことや治療費を多少負担した程度のことだけでは,寄与分を認めてもらえる可能性は極めて低いというのが実際のところです。

ご質問の内容からは,どの程度の負担をされて,それが,お父様の財産の維持なりにどの程度の影響を与えたものかが分りませんので,認められるかどうかはハッキリとはお答えできません。
ただ,一般的には,被相続人の財産の維持又は増加に,相当具体的に関っていることが認められなければ,家庭裁判所においても寄与分を認めてもらえないものであると言わざるを得ませんので,家庭裁判所で寄与分を認めてもらうことは結構大変なことだと思って下さい。

あなたのケースでは,まず,お姉様にその旨の話をされて,お姉様が認めてくださればよいのですが,そうでない場合に,それでも寄与分の主張をなさるのであれば,専門家にご相談いただき,あなたのケースと類似した事例で寄与分が認められた判例があるかどうかを調べていただいて,家庭裁判所に請求するかどうかを判断していただくことをお勧めします。
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