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  [相続]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.13(熟慮期間を経過してからでも相続放棄できるかどうかについて)

私の父が死亡し,財産を調査しましたが,生前にほとんどの財産を処分しておりましたので,特に遺産らしき財産もほとんどなく,多額の債務等も見当たらなかったので,わずかな形見分けをした程度のことだけで,放棄や遺産分割などの手続は何もしないままで放置しておりました。

ところが,父の死亡後1年程経って,突然,父の債権者だという方から,父の生前に,お金を貸していたので,返して欲しいと請求を受けました。

父の遺産に関して,特に相続すべきものもありませんでしたし,その債権者は,家族の誰も知らない方で,今回請求を受けて初めてそのような債権者の方がおられることを知った次第です。

しかも,債権者の方からの請求は割と高額でもあり,私達遺族で返せるものではありませんので,できれば,今回,相続放棄の手続を取りたいと思うのですが,相続放棄ができる期間は3ヶ月と聞きました。

父の死後,既に1年以上経過していますので,私達遺族は,父の相続に関して相続放棄はできず,父の債権者の請求に応じなければならないのでしょうか?
 
A.13

相続放棄の熟慮期間は,伸張の申立(熟慮期間を延長することを家庭裁判所に申立すること)がなされなければ,原則3ヶ月です。
但し,最高裁判所の判例で,「被相続人に相続財産が全く存在しないと信ずるにつき相当な理由があると認められるときには,本条(民法915条)の熟慮期間は,相続財産の全部又は一部の存在を認識した時又は通常これを認識し得べき時から起算する。」というものが出されています。

つまり,債権者からの請求を受けて,被相続人に多額の債務があることが初めて判ったような場合であれば,そのような債務の存在を相続人全員が全く知らず,相続放棄の手続を取らなかったことに,特に落ち度がないと認められれば,請求を受けた時点から熟慮期間の3ヶ月がスタートするとして,請求を受けてから3ヶ月以内であれば,相続放棄の手続を取ることができる(相続放棄の申述を家庭裁判所に受理してもらえる。)可能性があります。
ご質問のケースであれば,今からでも相続放棄ができる可能性は高いと思われます。

但し,あなた方は既に請求を受けておられますので,熟慮期間は請求書を受領した時点(すなわち相続財産の少なくとも一部の存在を認識した時にあたります。)から進行しています。

相続放棄をするのであれば,請求書受領後3ヶ月以内にしなければならないことになりますので,早い時期に,一度,専門家にご相談されることをお勧めします。
又,ご質問では,形見分けの内容がハッキリしませんので,何とも言えない部分ではありますが,形見分けをされたことが,相続を単純承認されたことと判断される程度の内容のものであれば,相続放棄はできないことになってしまいます。

そのため,形見分けの内容を明らかにしなければ,そもそも相続放棄が出来るかどうかが分らないという点にも注意が必要です。
なお,熟慮期間3ヶ月を経過した後に相続放棄をされたような場合には,家庭裁判所で相続放棄の申述を受理されたとしても,債権者から,当該相続放棄は無効であるとして,裁判上,貸金返還等の請求をなされる可能性が残ります。

裁判上の請求をなされた場合には,債務の存在を知らなかったことに落ち度がないことの反論をして,債権者と裁判で争わなければならないことになりますし,万一,3ヶ月の熟慮期間を経過したことに落ち度があると裁判所で判断されたときは,債権者に支払をしなければならなくなる可能性も残ります。
このように,熟慮期間を経過した後の相続放棄の手続については,各々の事情も考慮した上で,熟慮期間の経過したことに落ち度がないことをきちんと申し出なければなりませんので,どちらにしても,早急に専門家にご相談下さい。
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