安心できるシニアライフのために!相続・遺言,後見のことなら,お気軽にご相談下さい!
大阪の予防法務の専門家 大串真コ行政書士事務所です

トップページ 取扱業務内容 基本料金一覧表 事務所ご案内 お問い合わせ
 

  [相続]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.10(被相続人が存命中に相続放棄や遺産分割協議ができるかについて)

Q.7に関連した質問ですが,例えば,現状においても,被相続人には多額の借金があってマイナスの財産が多いことは疑いようもない等,いざ相続が発生したときには相続放棄等を申立てすることは確実だと思われるような状況であっても,現実に被相続人が死亡したときには,葬儀やその後の手続に忙殺されて3ヶ月以内に必要な手続をすることを忘れるのではないかと不安になります。

そこで,相続が発生すれば相続放棄をすることは明らかだと思われる場合に,事前に相続放棄の手続を取っておくことはできないのでしょうか?

又,逆に相続を承認することは確実な場合に,相続が発生したときにその後の手続がスムーズに進むように,事前に遺産分割協議をすることはできないのでしょうか?
 
A.10

被相続人存命中の相続放棄(生前放棄)に関しては,たとえ,その方が本心からそう思って放棄したいと考えられていたとしても,できません。

法律上は,相続放棄の要件として「自己のために相続の開始があったことを知った時から」と定められ,相続が開始したことが要件とされております。

つまり,相続が発生していない以上,形式上の要件を満たしませんので,相続の生前放棄はできないことになります。

ですから,たとえ,相続放棄をすることが明らかな場合であっても,被相続人が亡くなられてからでないと相続放棄の手続は取れません。
又,実質的には,相続の生前放棄を認めてしまうと,相続人間で一部の相続人に対して相続放棄を無理強いされる等のおそれがあり,法律が定める相続権の規定が無意味になってしまうことにつながったり,戦前の家督相続(家を継ぐ者が全て相続する)と同様の結果をもたらすことにもつながりかねないことから,相続の生前放棄は認められていないのです。

更には,法律上,直系血族と兄弟姉妹は相互に扶養する義務を負っているのですが,相続の生前放棄を認めると,相続を放棄したからこれからは扶養義務も無くなると主張されてしまう可能性があり,法律が定める相互扶養義務も無意味になりかねないということも理由の1つと言われています。
それと,ご質問にありました,相続発生前の遺産分割協議(生前協定ともいいます。)ですが,相続発生前には相続人も相続財産の内容も確定はしておらず,生前協定は法律上効力はありません。

そのため,各相続人は,たとえ生前協定を結んだからといって,相続発生後にその協定に従わなければならないものではありませんし,生前協定から現実に相続が発生する時点までに相当の時間が経っていれば,生前協定通りの財産が残ってはいないという可能性も否定できません。
但し,生前協定を結ぶということは,事前に話合いでの合意ができるということですので,イザというときに相続に関する争いを避けられることにつながる可能性が高くなることは確かでしょうし,相続発生時に速やかに遺産分割協議を行うことにもつながり,事実上の効果があるとは言えます。

ですから,相続人の方々等は生前協定を結んでいたとしてもその協定に従わなければならないものではありませんが,生前協定を結んでいただくこと自体は可能ですし,その後の遺産分割協議をスムーズに行える効果が期待できるものであるとは思われます。
Q.10のページへ戻ります   A.9のページへ戻ります   A.11のページに移動します
 
Copyright © 2013 大串真コ行政書士事務所 All rights reserved.
by 予防法務の専門家 大串真コ行政書士事務所