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  [後見]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.25(判断能力に問題はないが,身体が不自由な場合の保護について)

私達夫婦は,現在75歳になり,頭の方は今もシッカリしているのですが,足腰が弱ってしまい,普段の外出でさえ,一仕事になってしまい,時々は週2回来ていただいているヘルパーの方に,その都度,買物や銀行からの出金を頼んだりしています。

ただ,ヘルパーの方にも余分なことを頼んで申し訳ないと思いますし,その都度お願いして書類を書いたりするのは,確かに面倒であるというのが正直なところです。

そこで,できれば,普段の生活に必要な色々な手続を誰かにまとめて頼めないものかと思っています。

任意後見契約のことを考えたのですが,これは,代理人として活動してもらうのは,判断能力が低下してからの話だと説明されていますので,私達のようにシッカリしている間は利用できないと説明されていました。

でも,私達のように判断能力がシッカリしていても,身体が不自由であったり,寝たきりであったりすれば,他人にまとめて依頼したいという高齢者は多いのではないかと思いますが,そういう高齢者の代理人になってもらう方法は無いのでしょうか?
 
A.25

これもよくお伺いするご相談ですね。

確かに,法定後見も,任意後見も判断能力が低下した方の保護というのが,制度の趣旨ですので,おっしゃる通り,あなた方ご夫婦のように判断能力がシッカリしている方は保護の対象とはならず,現状では任意後見制度で保護してもらうことはできません。
ただ,身体が不自由で銀行取引等を他人に依頼できればと思われるのも,特にご高齢の方には多いと思います。

そのような場合には,地域の社会福祉協議会が行っている「日常生活自立支援事業」を活用するか,A.20の「移行型」のところでも説明しましたが,事務委任契約(財産管理委任契約等という場合もあります。)を結んでもらうという方法があります。

「日常生活自立支援事業」については,法的な問題等はなく,法律の専門家に依頼するほどではないけれど,日常生活の手続等に不安があるという方については,法律の専門家に依頼する場合と比較して,費用も割合安く利用できますので,検討される場合には,お近くの社会福祉協議会の無料相談をご利用なさって下さい。

一方,事務委任契約は,民法の定める一般の委任契約ですので,当事者間の契約で行うことは可能ですので,任意後見契約のように公正証書で契約書を作成しなければならないことはありません。

又,依頼する方を法律の専門家にしなければならないものでもありませんので,ご家族や知人に依頼されても構いません。

但し,少なくとも,委任内容を明らかにした契約書を作成しておくことをお勧めします。

また,移行型の任意後見契約として,判断能力が十分な間は事務委任契約を,判断能力がおとろえたときには任意後見契約に移行するというように,1通の公正証書で2つの委任契約を締結することも可能です。
事務委任契約を締結すれば,それ以降,委任した内容に関しては,受任者に代理人として行動してもらえることになるのですが,これは,法定後見や任意後見のように,受任者の権限や契約のスタート等について,家庭裁判所や任意後見監督人等の監督がなされるものではありません。

そのため,受任者が勝手なことをしたり,本人の財産を使い込んだりしても,それを止めることが非常に困難であるという問題があります。

そのため,委任されるに当っては,信用できる人を慎重に選ばなければなりませんし,依頼後も受任者が勝手なことをしていないかを自分で監視しなければならないということには注意が必要です。

又,「移行型」の任意後見契約を結んでいて,事務委任契約を依頼している場合に,任意後見監督人選任の申立てをしないままで,勝手に本人の財産を使い込むようなケースがあるとも言われていますので,契約を結ぶ際に注意しなければなりませんし,できれば,法律の専門家等の第三者か,信頼できるご家族の方に依頼されることをお勧めします。
また,事務委任契約を締結したとしても,本人に判断能力は十分にあるわけですから,受任者が本人の代理人として行為をする場合であっても,特に金融機関での取引等に関しては,その都度,ご本人の委任状等を要求されたりすることがあるというのが実際の取扱いにおいて見られます。

そのため,面倒な手続等を全部第三者に依頼するつもりで事務委任契約を締結したとしても,契約締結後も本人が手続にかかわらなければならず,全て代理人任せにすることができないという可能性があることにも注意が必要です。

そこで,事務委任契約を締結するに当っては,具体的な状況を確認した上で,今後,依頼した内容について,手続の流れがどのようになり,どの程度自分がかかわらなければならないのかを最初に確認しておくことが重要となります。

とはいえ,事務委任契約を締結することで,委任した内容については,受任者に対して遠慮なく依頼ができることになりますし,私達のような専門家にご依頼されるのであれば,できるだけご本人の負担が少ない方法を考えて依頼を受けます(だからこそ,私達専門家がかかわる場合には,相当の報酬もいただくのです。)ので,ご本人の負担が相当に軽くなるのは確かだと思います。
更に,事務委任契約の場合には,本人の判断能力がハッキリしている状態での契約ですので,契約後に本人の判断能力が低下した場合には,そのままでは,事務委任をできるだけの状態ではないとして,金融機関等が代理人での手続に応じない可能性もあります。

そこで,事務委任契約を検討されるのであれば,任意後見契約と併用する「移行型」の任意後見契約とされておくほうが,イザというときにはより安心できるものと考えますので,事務委任契約だけを単独で利用されることはお勧めしませんが,どうしても,事務委任契約だけを単独で利用される場合には,イザというときに,速やかに法定後見の申立てができるように,受任者との間で打合せをされておかれることをお勧めします。
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