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  [遺言]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.18(公正証書遺言,秘密証書遺言の作り方について)

遺言のことを色々と勉強しましたが,やはり,確実性を優先に考えて,公正証書遺言を作成しようと思います。

先に,公正証書の作成方法を簡単に説明されていますが,公証役場に行って,公証人の前で話をして,それを書面に作成してもらって…等という方法だと,それこそ一日では終わらないのではないかと思います。

それに,証人等も心当たりはありませんので,誰にお願いすればよいかも分りません。

公正証書遺言を作成するのには,具体的には,どのようにすればよいのでしょうか?

又,秘密証書遺言も公証役場に行って手続すると説明されていますが,どのようにすればよいのでしょうか
 
A.18

確かに,個人の方が自ら公証役場に行って,公正証書遺言を作成することができるのは間違いありませんが,A.5に記載した方法を取ることになりますので,確かに1日では完成しないと思っていただいたほうがよく,何回か公証役場に行っていただくか事前に公証人と連絡を取り合う必要があるかと思います。

但し,その手間を惜しまれなければ,自らで公証役場に連絡して公正証書遺言を作成してもらうことは可能です。

しかしながら,公証役場自体が通常めったに行かれない所でしょうし,何度も足を運ぶのも面倒だと思われます。

そこで,私達専門家が,公正証書遺言の作成補助を依頼された場合の流れをご説明します。
まず,公正証書遺言の作成方法をおさらいします。

公正証書遺言の作成方法は
 

1.公証人のもとで,証人2人以上の立会の上で,遺言者が公証人に遺言の趣旨を口授(「くじゅ」。口頭で説明することです。)する。

 

2.公証人が口授された内容を書面にして,遺言者と証人に読み聞かせる。

 

3.その内容が正しいことを遺言者と証人が承認した上で署名押印し,公証人が適正な手続に従って作成されたことを付記して署名押印する。

 
が,作成の手続です。

確かに,速記でもされていなければ,説明した内容をその場で書面にはしてもらえないでしょうから,例えば,「全財産を長男に相続させる」等のよほど簡単な内容の遺言でなければ,1日で完成させるのは時間的にも難しいと思われ,自分でやっていただくのであれば,基本的には何回か公証役場に出向いてもらう必要があることになるであろうことは,先に述べた通りです。
そこで,私達専門家がご依頼を受けた場合に,どのような作業を代わりにやるかということになりますが,まず1.の部分に関しては,私達が依頼者の方より話を聞いて,遺言書の内容の案文を作成し,その案文を公証人に事前に渡して,遺言書原案を作成してもらいます。

その際に,必要な資料(印鑑証明書,戸籍謄本,不動産登記事項証明書等の書類になりますが,お持ちでないものはこちらで取寄せも可能です。)も一緒に公証人に渡します。

遺言書原案を作成してもらう段階で,遺言の内容が明らかに法律に反するような内容であったり,遺言の内容の実現ができないことが明らかな内容であった場合には,修正をするように公証人から連絡がされることになります。

ですから,公正証書遺言において,遺言の内容が法律に反する等として無効となるケースはほとんどありませんし,当然のことですが,方式違反で無効になるという心配もまずありません。

公正証書遺言でイザというときに無効であると争いになるケースは,遺言者が遺言作成の時点では遺言能力がなく,周りの者が無理やりに作成に関ったような場合等です。

この点で,遺言者に遺言能力があるかどうかは,公正証書作成の際に,公証人からも確認はされるのですが,遺言者がうなずくだけであったり,遺言の内容をきちんと説明できなかったような場合には,無効と判断される可能性があることは否定できませんし,裁判において無効と判断されたケースも少なからずあります。

そのため,ご本人がシッカリしている元気なうちに作成されることをお勧めするのです。
そして,遺言書原案ができた段階で,依頼者の方に内容を確認していただき,修正等を加える作業を繰り返した上で,遺言書の内容を確定させます。

遺言書の内容が確定した後,当事者全員の日程を調整した上で公証役場に出向きます。

専門家に依頼してもらえば,通常は証人は専門家のほうで手配しますし,公証役場から証人を紹介してもらうこともできます。

私にご依頼いただく場合であれば,通常,私と別の行政書士の2人を証人とさせていただいております。

証人については,民法では,未成年者,推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族,公証人の配偶者,四親等内の親族,書記及び使用人は,証人にはなれないと定められていて,未成年者と,遺言書で利害関係が生じる方,それと公証人の関係者が証人にはなれないのだと思っていただければよいかと思います。

ですから,自ら選ばれる場合には,全く遺言には関係ないような知人,友人や遠縁の親族等にお願いしてもらうことになるかと思います。

但し,そのような方に証人になってもらったときは,作成した遺言の内容が相続人等に漏れる可能性があることは注意が必要となりますので,証人の費用はかかりますが,守秘義務を定められている私達専門家にご依頼されるか,公証役場にて証人を紹介してもらわれることをお勧めします。

そして,2.と3.の部分に当たることを公証役場で公証人にやってもらいます。

つまり,公証人と面談してもらって遺言書の原本を示してもらい,その内容の説明を公証人から受けた(基本的には,遺言書の内容を読まれます。)上で,この通りで間違いないということを遺言者ご本人に確認してもらえば,遺言者,証人,公証人の全員が遺言書原本に署名捺印(遺言者本人は実印が必要となります。)して,遺言書が完成します。

そして,その場で公正証書遺言の正本と謄本を渡されますので,通常,正本については遺言執行者の方にお渡しして,依頼者ご本人には謄本をお渡しします。

このように,私達専門家に公正証書遺言の作成補助を依頼された場合には,公証役場には1回だけ出向いていただければよく,当日,かかる時間は30分から1時間程度です。
ところで,このような方法では,公証人の前で口頭での説明をしていないので,1.にいう「口授」したことにならないのではないかとご心配になられるかもしれませんが,これは大審院(現在の最高裁判所にあたる,戦前に最終的な判断をしていた裁判所のことです。)の判例によって,遺言者の作成した書面によって公証人が事前に遺言書の原本を作成し,面談の際に,遺言者が遺言の内容は先に作成した書面の通りである旨を述べたうえで,公証人がその原本を示しながら,読み聞かせることで口授としての要件を満たすとされておりますので,この方法で問題ありませんし,実務上は,ほとんどの場合でこのような方法で作成されています。

以上のような流れで公正証書遺言は作成されます。

そこで,私達専門家にご依頼いただいた場合に依頼者の方にやっていただくことは,まず,遺言書の内容をお教えいただき,遺言内容について確認していただくこと,それと必要な資料に関しては最低限印鑑証明書を取得していただくことの2点となります。

その上で,書面のやり取り等の打ち合わせはこちらで公証人と行いますので,作成当日に実印と公正証書作成費用を持参していただき,公証役場に出向いていただければよいということになります。
公証人の手数料は,お話をお伺いした時点で大まかな金額はご説明しますし,最終的に遺言書の内容が確定した時点で,公証人から教えてもらえますので,日程の打ち合わせの際までには,確定した金額をご連絡します。

相談なさる前に大体の金額をお知りになりたければ,日本公証人連合会のホームページにてご確認いただけます。

以上が,基本的な公正証書遺言の作成方法となります。
なお,ご病気等で公証役場に出向けない方の場合には,公証人にご自宅なり病院なりに出張してもらって作成することも可能です。

その場合,公証人の手数料が5割増になり,旅費・日当が別に費用として加算されます。
次に,秘密証書遺言の作り方ですが,まずは,お客様に遺言書そのものを作成していただきますので,その点では,自筆証書遺言と大きな違いはありません。

但し,秘密証書遺言は本文はパソコン等で印刷したものでも構いませんので,最低限,署名と捺印だけは自らでやってもらうことになります。

それを封筒に入れて,遺言書に押印された印鑑と同じ印鑑で封印してもらいます。

後は,公証人と証人2人の日程を調整して,公証役場に出向いてもらって,封印した遺言書を呈示して,自分の住所氏名を公証人に述べてもらい,公証人から本人の秘密証書遺言である旨の記載をした紙を添付してもらった上で,その用紙に,公証人,遺言者,証人全員が署名捺印して完成します。

なお,証人になれない方は公正証書遺言と同じです。
手数料は11,000円とされています。

以上が,秘密証書遺言の作成方法ですが,秘密証書遺言は,公証人が内容を確認するものではありませんし,自筆証書遺言と同様に家庭裁判所での検認手続も必要となりますので,手間と費用をかけるだけの意味があるのかと言われると,私の意見としては否定的にお答えすることになり,秘密証書遺言の作成は決してお勧めはしません。
ただ,どうしても公正証書遺言にはしたくないとおっしゃられ,なおかつ,遺言書の内容はパソコン等で作成・印刷したものを絶対に使わなければならないというような特別なケースであれば,秘密証書遺言の方法で作成することになるのでしょうが,そうでなければ,私の個人的な意見としましては,秘密証書遺言よりは自筆証書遺言を作成されて封印されることをお勧めしますし,それで充分ではないかと考えます。
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