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  [遺言]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.17(遺言書の検認手続について)

私は遺言書を作成しようと思い,本を読んで調べてみたのですが,自分で書いた遺言については,自分の死後,家庭裁判所で検認という手続を取らなければならないとされています。

遺言書を作成したことは,家族には説明しようかと思っていますので,検認の手続についても説明しておきたいのですが,今一つどのような手続が必要なのかちゃんとしたイメージがわきません。

具体的にどのようにすればよいのか教えて下さい。
 
A.17

遺言は最終的には,遺言書の内容の通り,財産を分けたりすることが必要ですが,このことを遺言の執行と言い,その準備手続として,公正証書遺言以外の遺言については,家庭裁判所での検認手続が必要であると定められています。

そこで,公正証書遺言以外の遺言(通常は自筆証書遺言,秘密証書遺言です。)は,全て検認の手続を受けなければなりませんし,検認の手続を受けていない自筆証書,秘密証書等の遺言書では,法務局や金融機関等も相続の手続には応じてくれません。

又,封印されている遺言書は,家庭裁判所で相続人又はその代理人が立ち会わなければ開封できないと定められていますし,これに反して遺言書を開封すると5万円以下の過料が課せられる場合もあります。

通常は検認の手続に併せて,開封手続も行われます。
具体的には,遺言書の保管者や遺言書を発見した相続人は,相続が開始していれば(つまり,遺言をした方が亡くなっていればということです。),又は遺言書を発見したときは,遅滞なく家庭裁判所に検認の申立てをしなければなりません。

申立てをする家庭裁判所は,遺言をした方が亡くなられた住所を管轄(担当)する家庭裁判所となります。

まずは,遺言書の保管者・発見者の方は,検認の申立書を作成して,家庭裁判所に提出します。

その際に実務上は,相続人が分る資料(つまり戸籍謄本等を最低でも亡くなられた方の出生から死亡までが確認できる分が必要となります。)を添付して申立てをしなければなりません。

そのため,まず,亡くなられた方の戸籍謄本等を取得して,そこからその方の出生までは追跡し,相続人であるお子様等が結婚等で新たに戸籍を作られていれば,その分の戸籍謄本等も取得して提出しなければなりません。

そのため,場合によっては相続人の確定に結構な時間・費用と手間がかかることになります。
申立てにかかる費用は,申立書に貼る収入印紙800円と切手が1〜3千円程度(相続人の数や各家庭裁判所によって異なりますので,申立てをする家庭裁判所にお問合せ下さい。)となります。

申立てをした後は,裁判所で1ヶ月程先の日程が指定されて,裁判所から相続人の方全員に検認期日が開かれる旨の連絡が行きます。

但し,相続人の方は,行く必要がない,都合がつかない等の理由があれば,必ず出席しなければならないわけではありませんので,欠席された方がおられたとしても,中止されるものではなく,その指定された日に検認手続がなされます。

そして,遺言書の保管者は,検認期日の当日に遺言書の原本を家庭裁判所に持参,提出して,その場で手続がなされます。

封印されている遺言書であれば,その場で開封されます。

検認,開封が終わった遺言書には,家庭裁判所より,検認が完了したことを明らかにする書面が添付されます。

これを検認済調書といい,この検認済調書付の遺言書をもって,その後,不動産登記や預金解約等の遺言の執行の手続を取ることになります。

なお,封筒に入っていた(封印されているかどうかは問いません。)遺言書の場合には,その封筒も一緒に綴じられますし,封筒に入っていない遺言書については,遺言書のみに添付されます。
ところで,この遺言書の検認手続というのは,決して,遺言書を有効にする手続ではありませんし,遺言の有効か無効かを確認や判断する手続でもありません。

あくまで,検認手続の時点で,このような内容の遺言書が存在したということを確認するという手続に過ぎず,遺言書の内容については,何も判断がなされないということには注意が必要です。

ですから,遺言書の検認手続というのは,遺言書を開封することと,家庭裁判所には遺言書を検認した旨の書面とその遺言書のコピーが保管されますので,検認手続の日以後に遺言書が改ざんされることを防ぐという意味しか持たないのです。
そのため,開封した遺言書が民法の定める様式に反しているとか,公序良俗に反する内容である,遺言の内容がハッキリ分らない等,明らかに無効である場合には,相続人(受遺者を含む)全員が無効であると同意されればよいのですが,その遺言書が有効であることを主張される相続人等がいる場合には,遺言書の無効を確認する裁判を起こさなければならないことになります。

例えば,遺言が作成された日時においては,遺言者は重度の認知症のため,判断能力は全く無く,遺言書を書ける筈がなかった等の理由から,遺言書の内容が無効であることは確実と思われる場合であっても,その遺言書を有効であると主張する相続人がいるときには,別に遺言書の無効を確認する裁判を起こさなければならないのです。

なお,封印されている遺言書は,家庭裁判所の検認手続の際に開封され,初めて内容が分かることになりますので,事前に内容が知らされていなければ,相続人各自の思惑と異なったりして,争いが生じる可能性も残ることには注意が必要です。
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