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  [遺言]の基礎知識

解説 解説編
 

Q.12(遺言の内容を映像で残すことについて)

私は,70歳を超えて,そろそろ遺言をしなければと思うようになりました。

ところが,私は昔から字もお世辞にも上手いとは言えず,書くこと自体もおっくうな性格でしたので,遺言書を書くのが面倒でなりません。

そこで,自分の意思をビデオやDVD等に映像として残しておけば,私であることの確認も間違いなくできますので,それでよいのではないかと思うようになりました。

ビデオカメラの前で自分の思いを話したものを残しておけば,私自身の意思であることは家族にも容易に分りますので,そのようにして遺言書を書くことに代えたいと考えているのですが,このような方法は遺言として認められるものでしょうか?
 
A.12

残念ですが,遺言は民法に定められた方法で作成されなければ無効ですので,ご質問のようなビデオに残した遺言というのは,遺言としては認められません。

ですから,遺言を残すのであれば,通常は自筆証書遺言か公正証書遺言か秘密証書遺言かのいずれかの方法を取って書面で作成されなければなりません。
ただ,民法では死因贈与契約といって,これは,例えば,あなたが「自分が死んだら,この財産をあなたにあげます。」と申し出て,その方が「分りました。そのときは私がその財産をいただきます。」と承諾すれば成立するという契約ができるという定めがあります。

そこで,ビデオ等の映像に残されたあなたの意思については,死因贈与契約の申込みと判断される可能性はありますので,その相手の方が承諾することを明らかにされていれば,死因贈与契約が成立する可能性がない訳ではありません。
ただ,これは当事者双方の間の契約となり,この場合は書面で行った贈与の契約ではありませんので,民法の定めでは,あなたがお亡くなりになるまでは,当事者双方はいつでも取消(撤回)できます。そのため,相手の方が「やっぱり要らない。」と言われれば,あなたの意思は実現されないことになってしまいます。

更に,一方的に映像に残されているだけでは,他の相続人等の方から,相手方の承諾がないとして,死因贈与契約は成立していないと主張される可能性もあります。

又,書面にされていない死因贈与契約は,当事者はいつでも取消(撤回)することができるものですので,イザというときにトラブルになる可能性は高いと言わざるを得ません。
ここは,ご面倒でも,きちんと遺言書を作成されることをお勧めします。

なお,遺言作成の際に自分の思い等を付言事項として書く代わりに,「自分の思いを映像に残しているので確認して欲しい。」旨の内容を書かれて,映像にその思いを残され,遺言書と一緒に保管されるのであれば,それは,相続人等の遺言への理解の助けとなるものとしては意味があるものとは言えます。

そこで,遺言を法律に従って作成された上で,付言事項を書かれる代わりにそのような映像を残されるということであれば,相続人等にあなたの遺言をした思いを理解してもらうための資料になるという意味では有益なものではないかとは思いますが,映像を残すことで遺言に代えることはできません。
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